あれは、高校生になった夏の出来事でした。 通っていた学校では一定の条件を満たせば原付バイクでの通学が認められており、 バイクに乗りたい一心で、「定期代が無くなり、かなり経済的」 という建て前のもと 16歳の誕生日を迎えた当日に原付免許を取りに行ったのです。 ロードスポーツタイプ(当時はこう呼んだのだ) の中古バイクを探して購入し、 片道1時間半かかる通学時間も三分の一になり、当時はガソリン代も激安で しかも原付バイクは燃費も良く、家計には貢献していた・・・ はず。 ところが、学校帰りの国道246号線でその事故は起こったのです。 アルバイトがある為に急いでいた事もあり、道路左端を信号待ちの車列の前列まで ゆっくりバイクを進めて行き、最前列の大型トラックの側面にさしかかったその瞬間・・・ 横に停車していた10tの大型トラックが走り出し、ミラーも確認せずに突然左折を開始。 「げっ!!」 Σ( ̄ロ ̄lll) よける間も無く、トラックのドア下部がバイクのハンドルに当たり、 そのまま容赦なくバイクごと押し倒されたのだ。 倒されたオイラは、バイクの上で うつ伏せ状態。 ふと、後ろを振り返ると・・・ なんと、巨大な後輪(ダブルタイヤ)が迫って来るではないか! (当時のトラックには巻き込み防止サイドバンパーなる物は付いていないのよ) 「 停まれよ をぃ!! 」 ヽ(#`Д´)ノ 中学時代に卓球部だったオイラは、反射神経だけは良かったので、 すぐ道路の端まで転がり、その瞬間、バイクはプリントされ ぺったんこに。(´ヘ`;) 左折したトラックが そのまま走り去るように見えたので、横になったまま ナンバープレートを暗記していたら、20m位先で左側に寄って停まり、 運転手が降りて近づいて来た。 「大丈夫かぃ? ドアに何かぶつかった音は聞こえたんだが・・・ 申し訳ない」 と。 幸いにも、かすり傷程度で済んだので、バイクを横目に 「まあ何とか・・・(´_`。)」 すると、運転手さんは突然 「自分には家族が4人いて子供が小さく、お金がかかって生活が苦しいんです・・ 今、免許を取り上げれたら、もう生活ができない・・・・(*´Д`)=з 救急車や警察官が来ても、何とか体は何とも無いと言ってほしい」 と ペタンコになったバイクを見て呆然としていた自分に対して嘆願し始めたのです。 ショックが大きく、しばし無言でいると・・・ 「もちろん、バイクは新車を買ってあげます!」 と言う言葉が。 「新車??」 w(( ̄ ̄0 ̄ ̄))wワオッ!! オイラの脳みそは 2万5千円で買った中古バイクが新車に化ける事でいっぱいに。 そっか、要するに物件事故として処理したい訳か。 事情を察知し、ニヤけそうになる表情を押し殺し、「解かりました」 と承諾。 近くのガソリンスタンドの方が、すでに救急車を要請していたようで ものの数分で到着。 体は何とも無い事を告げ帰って頂き、直後にパトカーも到着。 左折の巻き込み事故が頻発している時期だったので、運転手さんは やや厳しい口調で調書をとられていたようだ。 プリントされてしまったバイクを大型トラックの荷台に乗せて自宅まで送ってもらった。 親は仰天していたが、その場でも必死で表情を出さぬ様、 平静を装っていたのは言うまでもない。 ε- ( ̄、 ̄A) フゥー ただ、一歩間違えば死んでいた訳で、バイクの怖さを改めて実感した出来事でした。 皆さんも十分に気をつけて下さいね! トップページへ→ http://home.k03.itscom.net/rarecs/blog-top.html |