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テレビ番組「アンソニー・ホプキンス自らを語る」


 2001年2月25日(日)NHK教育テレビで、ブラボーTV、ザ・モーメント・プロダクションズ(アメリカ)製作のテレビ番組「アンソニー・ホプキンス自らを語る〜アクターズ・スタジオ・インタビュー」が放送されました。(2001年8月16日(水)NHK教育テレビで再放送されました。)

 映画『羊たちの沈黙』のレクター博士役でアカデミー賞を受賞。4月には新作映画『スパルタカス』も公開される。サーの称号を持つ名優アンソニー・ホプキンスが、自分自身の幼年期から今に至る、俳優としての人生や、演技法などについて、若い俳優たちを前に語るインタビュー番組。

 英国のRADA(王立演劇学校)で学んだ時のことについてアンソニー・ホプキンスは次のようなエピソードを紹介しました。

アンソニー「・・・アクターズ・スタジオで修行した男に出会った。彼はすばらしい俳優だった。あの、細やかでリアルな演技は忘れられない。私たちは親しくなり、よく一緒に本を買いにいった。ボレフラフスキーの『演技の6つのステップ』、ロバート・ルイスの『狂気の演じ方』、ミハイル・チェーホフやスタニスラフスキーの著作。私はすっかり魅了され、アメリカの俳優のことをあれこれ彼に尋ねた。ステラ・アドラーの話や・・・彼は直接教わったんだ・・・マーロン・ブランドやモンゴメリー・クリフトの話、私には宝物に思えた。だから、今、自分がここにいるのが不思議だ。36年前のことを思いだすからね」

 ここで司会者が客席に向かってこう言う。

司会「ここで皆さんにお伝えしましょう。当スタジオはアンソニーをスタジオの永久会員に迎えました(拍手)。我々にとっても大変な名誉です。」

 それから、番組の最後の質疑応答のコーナーで彼は、若い俳優たちの質問に答えた。

質問「スタジオで学んだことは技術的に役立ちましたか」

アンソニー「ああ、ある意味でね。年々感じるのだが、リラクゼーションの技術は、私の演技の基本になっている。舞台でも映画でも、リラックスすることから始めるんだ・・・また、ローレット・テイラーはこう言った、耳を傾けること、ほかの役者のセリフを聞き、その場のリズムに乗ることが大切だと」

質問「アクターズ・スタジオで学んだ時、どんな収穫がありましたか」

アンソニー「私はただ学びたくて通った。アメリカの俳優を見たかったし、リアリズムにもひかれた・・・自分が劇団出身だからね・・・劇団には文句はないが・・・私はアメリカに来て、仕事がやりやすくなった。君はアメリカに合ってると言われてうれしかった・・・スタジオで学んだのは演じることの意味だ。何のために演じるのか、それさえ分かれば、あとは簡単だ。ものになる。」

質問「役者をやめようと思ったことはないですか?、あるいは、何らかの疑問を抱いたことは?」

アンソニー「疑問か・・・全能の神でも疑いを抱く、それに、ある程度の迷いは必要だ。やる気さえあればいい、何より大切なのは続ける勇気を持つこと。まずは踏み出せ、そうすれば神様が味方になってくれる。一気に飛ぼうとは思うな」

 会場は、優れた先達に対する尊敬の念で満たされ、拍手の音が鳴り止まなかった。


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