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守輪咲良の演技私塾【桜塾】とは?
(2004.8.28 更新)

桜塾は2004年9月末をもって閉塾。
2004年10月
「咲良舎アクティングプレイス(S.A.P.)設立。


桜塾が求めているのは、生徒ではありません!
 頭も心もからだも解きほぐし、閉じている自分を開放し、のびのびと演技できたらどんなに楽しいでしょう。
 でも受け身の状態ではこの楽しさを勝ち取ることはできません。自分を信じ、自分の意志で、自己改革していかなければならないのです。
 むずかしいことをするわけではありません。もう少し自分のまわりをしっかり見つめたり、注意深く耳をすませたり、私たちを取り巻く世界の色合いや感触などをよく味わうことからはじめます。
 自分ができるようになると、観客に伝えられるようになります。
 桜塾が求めているのは、受け身で教えを待つ生徒ではないのです。
あなたが舞台に立つのです!

 俳優は、舞台から育ちます。限られた時間、やり直しのきかない一回性、観客と共有する劇場空間の中で要求される集中力や緊張感などにより、俳優は多くのことを舞台から学び続けます。舞台に立つのは、あなた自身です。あなたの肉体、声、精神、魅力のすべてをもって、舞台に居てください。
 そこから、生きた演技が生まれます。
 桜塾では、まず舞台を中心に俳優教育がなされます。
演技派俳優をめざすあなたへ!

 俳優の自然な演技は、基礎訓練を重ねていくうえに生まれてくるものです。プロフェッショナルな演技は、訓練なしに生まれることはありません。
 必要なのは、芝居世界へ飛び込む勇気と冒険心です! あなたの持っている可能性にチャレンジしませんか? 日常を越えて、いつもと違う自分を試してみて欲しいのです。恐がらずに、新しい領域へ踏み込んでください。
 桜塾は、演技派俳優をめざすあなたのための道場です。
授業内容

「メソード演技」における基礎訓練

*リラックスする

 緊張するといろいろなことが思うようにできなくなり、成果が上がらなくなります。演じている時、自分のからだも心も頭も自由に思うようになること、演じることに集中できて、いい緊張感が生み出せることは大切なことです。俳優は、舞台上にちゃんと居て、そこに誰がいて何が起っているのか、冷静に考え判断できる必要があります。
 まず、からだをほどき、呼吸を深くしてリラックスします。それから、思い切ってお腹からストレートに「あ〜っ」と声を出すと、緊張から解き放たれて楽になります。また逆に、力が抜けてしまって俳優に必要なエネルギーのない状態では、演じることはむずかしいでしょう。
 「メソード演技」における俳優に必要なリラックスゼーションとは、不必要な力をぬくことで集中度が増し、心身ともに開放されて、のびやかに演技できるようになるために必要な基礎訓練です。

 *五感に集中する(からだで感じる演技のために)

 日常で無意識に使っている感覚を意識してみてください。
 例えば、おいしそうな料理の匂い。暑い時に飲む冷たい飲み物。新しい服の柔らかい感触。雨に降られて全身ずぶ濡れになった時の肌の感覚など。
 きっとすぐに思い出すことができると思います。私たちのからだが記憶しているこういった感覚を、改めて実際感じてみてください。うまく感じられると、嬉しくなったり、寂しくなったり、元気がみなぎってきたり、気持ちが動くのが分かります。あなたの感じていることを表現してください。自分のなかだけで感じているのでは、人に伝わりません。
 無対象でやるので、よく集中しないと上手くいきません。でも、一生懸命集中しようとするあまり、身体に力が入ってしまっては感じとるのはむずかしくなります。力を抜いて集中できるようになることです。
 また、頭のなかが忙しく働いている状態では、“感じる”余裕が生まれません。感覚が働きはじめ、心とからだが自由に動きだすと、あなたの想像力が驚くほど豊かになっていきます。
 
 *開放する

 私たち日本人の社会のしくみが、なかなか開放されにくく、分かりにくいと言われるのは残念なことです。人間関係にもよく言われますね。傷つきやすいデリケートさの裏返しとみると分かるような気もしますが、反面、信頼感が持てないことの現われでもあるようで、いろいろな問題につながっていきます。開放の必要性が言われるようになって久しくなりますが、人の心は益々閉じていくように思われます。
 コミュニケーションの問題もそのひとつです。お互い何を感じているか、何を考えているか、とても分かりにくいことが多くなりました。その人の魅力もよく分からず、相手への興味も薄れます。
 こういったことが、俳優と俳優のあいだだけでなく、舞台と客席のあいだにも起ります。舞台から伝わってくるものがないと、お客さんの興味が失われていきます。
 演技に必要な「開放」というのは、けっして裸になったり自分の感情を爆発させることではありません。
 たしかに、私たちにとって「開放」は、勇気のいることだと思います。
 また、開放を強要するのではなく、大切なのは、自分が築いた心のバリケードを壊していこうとする本人の意志でしょう。
 
俳優の勉強をしていく時に必要なことは、受け身にならないこと、自分の考えをもってプラス志向で進められること、未知の領域に踏み込んでいく勇気を持つことです。
 桜塾では、舞台の上での俳優の開放を大変重要なものとして、主にコミュニケーションを主軸に、いろいろなエクササイズを行います。  

 *初歩エチュード

 与えられた場面(課題)を即興で演じます。まず、私たちが生活の中で何気なくやっていることをやってみるわけです。例えば「暑い夏の公園で友達を待っている」と課題をだされた場合、舞台のうえでは夏でもなく暑くもないわけですから、自分で創造していかなければなりません。舞台上で五感を働かせ、考えたり、行動する訓練です。
 つまり、「実際あなたが暑い夏に公園で友達を待ちながら、なかなか現れない友達のことを思ったり、そういう時によくするようなことをしながら待っている」ことを創造するのです。
 自分が公園のどこにいて、そこから何が見えるのか(例えば噴水とか、ハトとか、子供たちとか)、また何が聞こえるのか(例えば子供の声とか、車の音とか)など、からだで感じることから始めます。あなたの五感をよく働かせ、ひとつひとつに注意をていねいに集中させる必要があります。
 あなたが何をやっているのか、見ている人がわからなければなりません。奇を衒ったことをやって、見ている人を面白がらせようとしたり、びっくりさせようなどとしないことです。
 絵でいうと、デッサンの勉強と同じですから、場面を変えていろいろな課題をやってみましょう。二人でやる場合は、コミュニケーションの問題もからんできます。エチュードの勉強が「演技の基本」になりますが、この基礎力で、実力のある俳優かどうかわかります。

 *シアターゲーム

 演じることを英語で ACTといい、演技は ACTION です。 ACTION はまた行動という意味もあります。ですから、自分の内面にとらわれるとそのことで精一杯になり、動くことを忘れ、反応も鈍くなり、いい演技も生まれません。「メソード演技」を学ぶことで、こういった状態に陥らないように気をつけなければなりません。余計なことに頭を使う暇もなく、遊び合う「シアターゲーム」のなかに、俳優に必要ないろいろな要素が含まれています。ただ楽しいばかりでなく、シリアスな逃げられない状況に自分を置き、恐さや悔しさや情けなさなどを体験し、演劇的で豊かな表現を学びます。
 
 *テキストを使って学ぶこと

 戯曲は読み物としてもなかなか面白いものです。シェイクスピア、チェーホフ、テネシー・ウィリアムスなどの名作は、文庫本になって一般の人たちにも広く読まれています。ニール・サイモンなどの現代劇作家の作品は、身近で親しみやすく若い人でも楽しめます。
 昨今、日本では書き下ろしのオリジナル作品の上演が盛んで、書くことに腐心する若い演劇人が増えていますが、書き手も演じる方も世界的に高く評価された数多くのいい作品に触れ、刺激を受け、視野を広げることは大切なことだと思います。
 まず俳優は、読まないと、読み取る力がつきません! 芝居のなかで何が起っているのか、なぜ登場人物がそのせりふを言うのか読み取れないと、自分が演じるとき、大変に困ります。状況や自分の演じる役柄を理解できないと、何を頼りに演じていいのか分かりません。演出家の指示を待って自分からテキストを読み取ろうとしない俳優は、いい俳優とは言えません。演技派をめざす俳優なら、なおのことです。
 まず、セリフやト書きに書かれていることを読み取る力をつけ、それからさらに、セリフの行間や裏側にある書かれていないことまで読み取れるようになりましょう。

 *俳優の勉強とは

 俳優のための勉強は、レッスンを受けている時だけではありません。あらゆることが勉強の対象になります。音楽、美術、文学などの教養的な勉強から、楽器や踊りのお稽古ごと、日々の生活から、人との会話から、学ぶことはどこにでもいくらでもあります。アンテナをはっていると、身のまわりに面白いものがいろいろあることに気づくでしょう。一生懸命アンテナを伸ばし、出会ったものを自分の演技にどう生かすか、つねに工夫することが大切です。 


桜塾沿革
1990年 守輪咲良演技研究所創立
1992年 研究生らと「劇団櫻花舎」結成
1994年 有限会社咲良舎設立
1995年 劇団櫻花舎の附属俳優養成所として「桜塾」設立
1998年 劇団櫻花舎解散に伴い、俳優養成所でも劇団でもない、守輪咲良の演技私塾「桜塾」として独立。
2004年 9月。桜塾閉塾。咲良舎アクティングプレイスへと移行いたします。

メソード演技とは?

その背景

 映画「ゴッドファーザー・パート2」の中で、ユダヤ・シンジケートのボスが出てきます。あのハイマン・ロス役でアカデミー助演男優賞を受けた俳優が、リー・ストラスバーグです。
 1924年、ニューヨークでスタニスラフスキー率いるモスクワ芸術座の公演をみた若き日のストラスバーグは、その後アメリカに残った芸術座のメンバー、ボレスラフスキーとウスペンスカヤについて本格的に演技の勉強をします。アメリカ演劇の革命はこうして始まりました。
 1951年、アクターズ・スタジオの芸術監督に就任したストラスバーグは、しだいに「メソード演技」を確立していき、ジェームス・ディーン、マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ロバート・デニーロ、クリストファー・ウォーケン、ハーヴェイ・カイテルなどアメリカを代表する数多くの優れた俳優たちを生み出しました。さらに、あのマリリン・モンローもその生徒の一人です。

その特徴

 映画でもテレビでも舞台でも、創造的な演技をしている素晴らしい俳優さんがいますよね。私たちはその人物が語る言葉や行動、怒りや涙や笑顔などを信じることができますし、共鳴することができます。
 こういった「生きた演技」をめざして、「メソード演技」はアメリカのリー・ストラスバーグによって研究され独自の訓練法がうみだされました。基本は、スタニスラフスキー・システムです。
 俳優の肉体を「楽器」としてとらえてみてください。俳優の楽器は、その人の心、感情、肉体などから成っています。
 俳優は、戯曲のなかで何が起っているか読み取り、この楽器をもって演じていくわけですが、いい演技をめざすには、訓練を通してより良い楽器づくりをしていく必要があります。
 開放されたよく動く身体、心、よく通る声などがそなわった素晴らしい楽器を持った世界の優れた俳優たちは、それなりの努力のうえに勝ち取ったものを身につけています。それは、訓練なしでは身についていかないものです。「メソード演技」は、まさしくこの楽器づくりのための具体的な訓練法なのです。

その内容
 
 レッスンは、「シーンワーク・クラス」と「エクササイズ・クラス」に分れています。
 「シーンワーク・クラス」では、戯曲から抜粋した10分程度の二人のシーン(場面)を、実際、稽古用の小道具や衣裳を着けて上演してもらいます。 俳優として具体的に「創る」ことから、勉強がはじまります。
 舞台での状況に身を置き、相手役との関わりやセリフへの集中、小道具の扱い方など、ひとりひとりの段階に応じて、マン・ツー・マンで指導されます。また、セリフの読み取りや解釈も重要な勉強として関わってきます。
 初心者には、エチュードの勉強を通し、より細かくていねいな指導が行われます。
 「エクササイズ・クラス」では、からだで感じる演技に向けて、リラックス、集中、開放などを伴った感覚の訓練、また、相手との関わりを中心にしたエクササイズ(前述参照)やシアター・ゲームなどが行われます。

クラス名
略称
曜日
時間
備考
 シーンワーク
SW
毎週月曜 午後6時30分〜9時30分 塾生のみ
 エクササイズ
EX
毎週水曜 午後6時30分〜9時30分 塾生のみ
 プロクラス
PC
毎週金曜 午後1時30分〜4時30分 塾長による招待制
 トーキングセッション
TS
毎月1回 午後6時30分〜9時30分 塾生・休塾生・元塾生自由参加

※トーキングセッションは稽古ではありません。塾生が主催し、塾生が交代で司会を務め、芝居について演技について語り合う自由参加の集まりです。



メソード演技が解る関連図書
・『メソードへの道』 リー・ストラスバーグ著 米村あきら訳 劇書房刊
・『メソード演技』 エドワード・D・イースティ著 米村あきら訳 劇書房刊
・『リー・ストラスバーグとアクターズ・スタジオの俳優たち』
  ロバート・H・ヘスマン編 高山図南雄・さきえつや訳 劇書房刊

リー・ストラスバーグに関するテレビ放送
1999年3月27日(日)NHK教育テレビ「知への旅」で、BBC(イギリス)=A&Eネットワーク(アメリカ)製作(1997年製作)のテレビ番組「アクターズスタジオ〜演劇の革命〜」が放送されました。(5月23日再放送)同番組はニューヨーク時代に守輪咲良が指導を受けたリー・ストラスバーグと、ニューヨークアクターズ・スタジオを紹介するドキュメンタリーです。

インタビュー:リー・ストラスバーグ/アル・パチーノ/アーサー・ペン/エレン・バースティン/サリー・フィールド/マーティン・ランドー/キム・ハンター/ベン・ギャザラ/ピーター・ユスチノフ/ポーラ・ストラスバーグ/ジョン・ストラスバーグ/スーザン・ストラスバーグ/アンナ・ストラスバーグ

フィルム紹介:マーロン・ブランド/ポール・ニューマン/ジェームス・ディーン/マリリン・モンロー/ジェーン・フォンダ


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「桜塾」の情報は下記のガイドブックに掲載されています。
夏書館「芸能マスコミ養成全ガイド2003年春・秋版」の108ページと178ページに掲載されています。(2003.6.22)


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